Chapter 02 VISION
脱炭素社会に向けた
大林組の構想
資源循環、生物多様性、エネルギー、交通インフラなどをテーマに、建設業の枠にこだわらず
大林グループが挑む脱炭素社会に向けた様々な構想、技術をご体感ください。
Circular Timber
Construction
サステナブルな森林資源の
活用で
脱炭素、循環、
自然共生社会に貢献し
木とともに、めぐる未来へ
- LOOP50
- Circular Timber Constructionの未来のかたち
森とともに生きる木造循環型都市

- 森林資源の循環利用
- 地域の森林で50年かけて成長した木を使い、毎年1区画を増築、
50年使用後に解体します。森林と共に循環しながら成長する、共生の都市。

- エネルギーの自給自足
- 解体された建物は、リユース・リサイクルを経て、最終的には、バイオマスプラントで都市のエネルギー源として利用します。

- 地域社会との連携
- 建物と共にインフラの更新も行います。木の利用は、森林の多面的機能の維持や、地域の活性化につながります。
木材の循環利用は
CO2(二酸化炭素)の循環
樹木はCO2を吸収し、伐採し木材になっても炭素として固定し続けます。そのため、木材は「炭素の貯蔵庫」とも言われます。再びCO2が大気中に戻されるのは、サーマルリサイクルによって燃やされた時ですが、その時には新たに植え、そだてられた樹木に吸収されます。「育てる」「つくる」「使う」「繰り返し使う」「使い切る」という木材利用のサイクルを回し続けることは、大気中のCO2を固定し続ける=低炭素化につながります。この「木材利用とCO2固定の循環」を、大林組では「CTC(Circular Timber Construction)」と呼び、自然共生社会の実現に取り組んでいます。
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- 育てる
- 森林の循環利用には皆伐再造林が必要です。大林組は、天候に左右されないハイブリッド型人工光苗木生産システムを開発し、パイロットプラントを鳥取県日南町に設置。カラマツの苗木の安定供給に貢献しています。この活動や当社グループ所有林の循環型森林施業等が評価され、「森林×ACTチャレンジ2024」の優秀賞(林野庁長官賞)を受賞しました。
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- つくる
- 大林グループでは「サイプレス・スナダヤ」「内外テクノス」が木材加工を行い、自社だけではなく他社にも多数の木材を供給することで木材サプライチェーンの拡大に取り組んでいます。
様々な木材へ加工
CLT製造国内トップランナーの一社
「サイプレス・スナダヤ」木工技術のエキスパート
「内外テクノス」-
ひき板を並べる
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繊維方向を直交させ
重ねて接着 -
直交集成板「CLT」
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- 使う
- 建設物として利用されている間もCO2を貯蔵し続けることから、木造建築は「都市の第二の森林」と呼ばれています。また、鉄やコンクリートと比べて製造時に排出されるCO2が少ないため、脱炭素化に貢献します。大林組は、木材利用の促進につながる、様々な木造技術も開発しています。
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- 繰り返し使う
- 建築物としての利用が終わった木材は、別の用途に再利用し、炭素を貯蔵し続けます。大林組では、大阪本店ビルの内装に再利用木材を採用している他、木造の仮設工事事務所を神戸の現場で使用・解体後、2025年4月から横浜の現場で再利用しています。さらに仮囲いの一部に木材を使用し、今後再利用していく予定です。
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- 使い切る
- 利用できない木材や使い回された木材は、最終的にバイオマス発電の燃料として利用します。大林組は、国内に2つの木質バイオマス発電所を所有。大月バイオマス発電所(山梨県大月市)は国内産木質燃料専焼で発電容量は14.5MW、約3万世帯の年間消費電力量を賄える規模に相当します。燃え殻(灰)の一部は路盤材や埋戻材として再利用し、さらなる循環を行っています。
脱炭素 VISION MAP

- グリーンインフラ
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- ゼロエミッションエネルギー
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- 次世代交通インフラ
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